樹木リサイクルの目的と利用について
1.地球温暖化と樹木リサイクルの必要性
私たちが生活するうえで排出する二酸化炭素CO2は地球温暖化に最も悪影響を与える気体で、温室ガスとも呼ばれています。1kgの樹木はCO2を1.9kg吸収し、光合成により木の中に炭素Cを蓄え、1.2kgきれいな酸素を私たちに供給してくれると言われております。しかし、これを焼却すると逆に二酸化炭素CO2を放出してしまいます。
このような理由で、剪定枝葉等の樹木は焼却せず、チップやオガコに加工する事で微生物などの力を借りて分解し易い形状にし、優しく土に還すなどのリサイクルが必要になるのです。
2.貴方にも出来る樹木のリサイクル
剪定枝葉等の樹木は、焼却せずに樹木リサイクルセンターへ持ち込んでください。持ち込まれた材料はリサイクルセンターで手間をかけて堆肥にします。こうしてできた化学肥料にはない安全な有機肥料を家庭菜園や畑の土作りのため積極的に利用していただくことで、あなたも地球温暖化防止という社会貢献をすることになるのです。
3.樹木を混入した畜産堆肥の生産
葉部が混入した剪定枝葉をシュレッダー(ハンマー式粉砕機)で細かく処理したものは、のこ屑や籾殻を単体で混入する場合に比べ木くず自体の微生物分解が早く、牛糞等の水分調整材として利用すると好気性発酵につながり、「フードパル西里とれたて市堆肥センター」の堆肥舎内は牛糞特有の匂いが激減、発酵温度(80度弱)も上昇しやすいためか、堆肥の完熟化も早いようです。
また、ハエ等の発生も極端に少なくなり、堆肥舎周辺の環境にもやさしい堆肥作りが出来るようになりました。これは、当社が剪定に伴う広葉樹等の枝葉を多く使用しますので、発酵しやすく、再起に、糸状菌、放線菌、高熱性細菌、リグニン分解菌等の菌が活躍し易い為、難分解性高分子有機物のリグニンも分解しやすく、完熟化のスピードが速いのではないかと考えております。
このように、当社の使用する材料を使用することで、従来、堆肥の中に分解せずに残り易かった木くず等も完熟化し易くなりますので、有機堆肥としての利用価値も高くなると考えております。
4.その他のリサイクル利用
チップ化した木くずは、堆肥以外にも雑草を防止するマルチング材・遊歩道の敷設材・法面吹き付け材等にも利用でき、木の持つ樹木の香りを生活空間に供給したり、悪臭の吸着効果も期待できますので、現代社会に要求されている癒しの効果が十分期待できます。
5.最後に
当社は、皆様に樹木リサイクルの必要性を十分理解して頂き、リサイクルのお手伝いをさせて頂くことで地域社会のお役に立ち、微力ですが地球の環境保全の一助となることを目指しております。また今では、造園業界のみならず土木業界、建築業界などから全面的なご支援を受けて多数の業者が搬入しています。
それからチップにするには、もったいない材料も入ってきます。これをもう一度、再生、利用、再利用できないかと思い、リサイクル工房「木(モコ)」を活動することにしました。
※現在当社にてチップやオガコにした樹木は、畜舎の敷き材として利用されております。また、平成15年度からは有機堆肥としてフードパル周辺の畑作に利用し、収穫された安全で美味しい野菜は「フードパルとれたて市」の店頭に並んでおりますのでご利用下さい。
また、できました有機肥料は「フードパルとれたて市」で「こるが1番」という名前で販売しております。どうぞ家庭菜園や野菜、花づくりにご利用下さい。
※樹木リサイクルセンターでは一般の方からのお持込みも歓迎致します。持込みいただいた樹木はリサイクル商品として畜舎の敷き材や循環型農業に必要な有機堆肥として有効に利用致しますので、ご遠慮なく利用下さい。
完熟堆肥、チップ、オガコの販売は(有)アクト・フォーアースでも販売致しております。お気軽にお問い合わせ下さい。